壊されたふるさと、新聞で伝えた 福島の高校が最高賞
「高校新聞の甲子園」と呼ばれる全国高校新聞コンクールで今年、最高賞に選ばれたのは、東日本大震災の被災地、福島県相馬市の県立相馬高校の「相馬高新聞」だ。生徒たちは震災後の休校の間、被災地を取材に駆け回り、静まりかえる校舎で黙々と紙面づくり。学校再開の日、仲間に伝えた。
最高賞の文部科学大臣奨励賞の知らせに、出版局長の3年、馬場健史郎さん(18)は驚きを隠さなかった。全国の常連校が上位に名を連ねる中にあって無名の存在。「目の前のとてつもない出来事をひたすら淡々と伝えようとした結果が評価されたのでしょうか」
津波による死者、行方不明者が458人を数える相馬市。全6ページの紙面は、1面で震災当日に学校で起きた出来事のドキュメントや、学校行事と部活動の今後の見通しを伝えた。特集面では「ふるさとが壊されていく」との見出しで、沿岸地域の津波の惨状を5枚の写真とともにルポした。
このページを担当したのは3年の今村有香さん(18)。道路に積み重なる膨大な量のがれきや陸に打ち上げられた漁船、消えた防波堤。震災11日後の3月22日に道路が開通すると、自宅から5キロの海岸部まで4日続けて通い、自転車で走り回って、写真を撮った。「何が起きたのか、記録しないではいられなかった」
顧問の武内義明教諭(54)は「普段無口な彼女が急に『撮ってきました』と写真を持ってきて驚いた。これを機に『いつかわからないが、学校再開時に新聞を発行しよう』と決まった」と話す。
3年生4人が無人の学校で原稿を書いた。いつもはにぎやかな校内で「うるさいな」と思いながら編集作業をしていたが、寂しさに包まれた何とも言えぬ雰囲気の中で、「この状況が伝わるよう、何度も何度も見出しを取り換えた」。
38日ぶりに学校が再開した入学式前日の4月18日、新聞を全校に配った。 新聞は審査委員会から「日常の暮らしが断たれたなかで、被災の現実を追跡し、記録し、圧倒的なレイアウトの紙面を学校再開の日に届けた」と評された。
馬場さんは「精神的につらい日々だったが、同級生から『すごい』と驚かれ、いつもと違って誰もが捨てずに持ち帰ってくれた。やってよかったと思った」と振り返った。
コンクールは大東文化大主催、朝日新聞社後援で、41回目
『引用;朝日新聞』より。
資料;『福島民報』『大東文化大学』
【投稿:犬飼 守(日大高OB)】














































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